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水産・海洋高校生徒研究発表東北大会その2
先日、速報で本校の発表が第3位を獲得したことを紹介しましたが、きょうは他校の情報も含めて報告第2弾です。
加茂水産高校生徒会長の挨拶でいよいよ発表スタート。 審査員席(私)からの風景ですが、写っているのは発表生徒。この後ろでは加茂水産高校の全校生徒が視聴しています。
本校は7番目の発表でしたが、最初に紹介します!
先輩から代々続く「マダラで街に賑わいを」のシリーズです。
白身魚の缶詰は難しい、身がばらける、臭みの対応・・・・ 市販品はほとんどありません。
魚の身をスモークするんじゃなくてスープに香味油(スモーク)を使うことで魅力的なテイストを実現しました。
これでマダラを時期に関係なく、いつでも楽しめます。 食べ方も様々、広がる可能性を紹介しました。
帰りには「クラゲ水族館」こと加茂水族館を見学しました。
水族館は加茂水産高校から海沿いを歩いて5分程度、日本海に面した小さな港町なのですが、クラゲ展示に関しては世界のトップクラスです。
発表で結果を出し、幻想的なクラゲをたくさん見て、ガッツな面々でした。
さて、他校の発表紹介です。 福島県の小名浜海星高校は原発事故による放射線を意識した「マスやエビの完全陸上養殖」について発表。
八戸水産高校は階上町の魚「アブラメ」で町おこし。町と学校がタイアップし、8年間も継続する研究です。
気仙沼向洋高校は「産業廃棄物になっているホヤ殼に含まれるタンパク質に着目して養殖魚のエサにする研究」
久慈東高校は子どもたちへの魚食普及活動。見た目もかわいいカラフルで様々な味の団子にして、販売ルートまで考えました。
男鹿海洋高校は「波力発電システムの開発」 様々なタイプの波力発電システムがある中で「ジャイロ効果を利用した発電機の作成」により小型発電機を実現しました。
宮城水産高校は食物類型の生徒発表でした。「うまいもん甲子園」出品作品であるコウナゴをふんだんに使ったおいなりの紹介です。
秋田県の男鹿海洋高校は秋田県で夏場に大量に水揚げされる割に市場にほとんど流通していない「シイラ」の有効活用で町の活性化です。
最後、9校目の発表は久慈東高校。 増えすぎて磯焼けの原因にもなっているウニを「野菜くずの給餌養殖(餌を与える養殖)」により海の環境を改善しながら安くウニを流通させるという研究です。餌は農業の系列が育てている野菜の廃棄部分、流通は商業の系列が・・・と総合学科の強みを活かして学校全体で浜を活性化させる取り組みです。
最優秀賞(1位)八戸水産高校 優秀賞(2位)気仙沼向洋高校 優秀賞(3位)宮古水産高校
大会なので順位がつけられるのですが、本当に各校とも地域の課題をしっかりと捉えて、地元を活性化させることを真剣に考えています。 生徒にとっては自分の町しか普段は見られないですが、研究発表会をとおして東北各県で自分たちと同じように頑張っている他校の状況を理解できた素晴らしい体験でした。 大人になっても、水産高校で勉強した者同士のつながりを大切にして日本各地の浜を元気づけられる若者に育って欲しいと思っています。