金魚の紙芝居

近隣の保育所等をまわって、金魚の紙芝居をして、育てた金魚をプレゼントしてきました。当初は、紙芝居のあと園児たちと一緒に金魚すくいをして触れ合う予定でしたが、コロナ対策で密を避けるため金魚すくいは中止です。

海洋生産科では魚類養殖の基本である金魚の養殖を行っています。健全な親魚を育てて卵を取り、ふ化させ、また、健全な成魚に育てる。ヒラメもサーモントラウトも基本的な流れは一緒です。

卵の一粒が立派な命の始まりであることを高校生は実習で実感しています。「大切な金魚をかわいがってね」と紙芝居で幼児に命の大切さを伝えます。伝えると同時に、高校生たちの意識もより深まっていきます。

紙芝居で金魚の一生を伝えます。

はじまりはじまり

栽培実習室で生徒たちは金魚を養殖しています。

親魚の成熟度を見計らって卵を産み付けるための産卵巣を入れると、産み付けられた卵は絵本のようにプチプチとくっつきます。

 

水温にもよりますが、3日くらいで卵の中で目や体が出来上がってきます。

ふ化してすぐの時はおなかに栄養分の入った大きな袋(さいのう)を持っています。この袋があるうちはエサを食べません。っていうか、口から肛門までがまだつながっていないので食べられません。

さいのうがなくなるころには口や消化管が出来上がり、捕食を始めます。初めて、餌を食べてくれた時は感激です。

食べられない子供は残念ながら死んでいくのですから。「生きる」は「食べる」です。

ふ化したては黒っぽいフナのような色だったのが、金魚らしく色づいてきます。

2年から3年で成魚になり、次世代を生む体が完成します。

適度な餌やりが必須です。

やりすぎたエサやウンチなどで水はどんどん汚れます。汚れた水には細菌が繁殖して病気になります。

人の手で直接触ると体表の粘液が取れたり傷がついて、病気になりやすいです。

金魚を毎日見ること。元気な動きか、餌の食べ具合は、皮膚の様子は・・・かわいがることが基本です。

自分で育てていると、絶対死なせたくない、という気持ちになります。命を実感します。

と、高校生が体験したことを保育所の子供たちにつたえます。子どもたちはお兄さんやお姉さんが大好きです。お兄さんお姉さんも期待に応えようと一生懸命です。

来年は、コロナもおさまって、また、金魚すくいができるといいですね。