実習船「海翔」 釧路・室蘭へ

本日、10:00 実習船「海翔」は海洋生産科3年船舶運航コースの生徒を乗せて釧路向け出航しました。

既に3年生は大型実習船りあす丸(499トン)で「瀬戸内海」「伊勢湾」「東京湾」への沿岸航海を経験していますが、今回は中型実習船海翔(171トン)での沿岸航海です。 揺れ方も違えば舵効きも違います。 多くの体験を積み重ねて船舶乗組員としての技術を磨いています。

船首、ブリッジ、船尾 それぞれに分かれて出航スタンバイ。 ブリッジではさっそく、船長から指示を受けながら舵輪の操作。

船首では係船索の回収とアンカーの巻き上げが進みます。 マイクを握るのは3年生「おもて(船首)オールラインクリア(係船ロープすべて岩壁から離しました)」・・・「アッペンダウン(錨は海面まで上がりました)」・・・「クリアアンカー(錨異常なく回収)」  教科書で覚えた台詞も現場で使う時は緊張します。 ブリッジからは確認の復唱が「おもてオールラインクリア了解!」「アッペンダウン了解!」・・・

船尾でもマイクを握るのは3年生「とも(船尾)オールラインクリア」・・・

係船索をすべて離したら錨を巻き上げながらスクリューとバウスラスタ(船首横向きスクリュー)を使って岸壁を離れます。

「クリアアンカー」 岸壁からも海底からも離れました。 あとは沖に向かってGO!

「いってきま~す」

この後、ワッチ(ブリッジでの業務:操船、ログブック記入、見張りなど)は4時間交代。船は24時間走り続けるのでワッチももちろん24時間体制です。看護師さんの準夜勤とか深夜勤の様な感じかな。

夜のブリッジは外の様子がはっきり見えるように灯りを消して真っ暗にしています。だからこそ普段はなかなか見られない満天の星空をみて宇宙の大きさを感じたり、遠くに見える見知らぬ町の灯り(沿岸航海ならでは)や、すれ違う船の灯りをみて人生を考えてみたり、船乗りのロマンを感じられるのです。

宮古帰港は10月13日(木)の予定。 いろんなことを体験していろんなことを考えて帰ってくるのだぞ。