2022年3月の記事一覧
かっこいいエプロンだね
海洋生産科1年生の調理実習。食物科ではありません、海洋生産科の面々です。2年生からは船舶運航コースと食品資源コースに分かれるのですが、今年度最後の家庭科調理実習はみんな一緒に宮古が誇る「たらフライ」です。
見てほしいのは、エプロンと三角巾、各自が家庭科の被服実習で作った大漁旗エプロンとオリジナル三角巾。みんなまんざらでもない様子で着用していました。
ミニトマトを切って、レモンを切って、オレはキャベツの千切りだ。
エプロンは「釜」「魚」、う~む元の旗はどんな旗?
食べ応えのある、ざくざく千切りできあがり!
デザートは黄桃(缶詰)入り寒天だ。黄桃の角切りなんてススイノスイ
オレサマは豆腐を手のひらにのせて切れるんだぜ、家でもやってるから
将来は魚屋さん。ポーズが様になっています。
味噌汁のわかめはこんなもん??
えーっ、骨なんかとるの? て言いながら、やりはじめたら一生懸命。
食べたときには、「骨がなくて良かった、うんめぇ~」と大満足。
小麦粉をつけて、卵にとおして・・・
ガンガンいくぜぇ
ワイルドなフライとキャベツが一皿に。
ご飯大盛り、了解!
調理施設とスタッフが充実している本校だから海洋科の男子生徒も本格調理を体験できました。
海洋生産科からの就職先でもお寿司屋さんや料亭、さらに船舶の司厨員などがあります。
魚が好き!見るのも、とるのも、育てるのも、料理するのも。これこそ水産高校の面白さです。
ひな祭り弁当
今年度最後の調理実習は「ひな祭り弁当」でした。
メニューは ちらし寿司、天ぷら、菜の花の辛子和え。 みんなおいしいのですが、なかでも私は辛子和えの辛子醤油が菜の花の甘みを引き立てていて特に気に入りました!
カブの浅漬けと大きなブドウ(レッドグローブ)そして「ひなあられ」もついています。
エビの下処理も、集団給食だから大量です。指でエビをしごいている○○くんに「何をしてるの?」と聞いたところ「筋を切って天ぷらにしたときに丸まらないようにしています」と即答。なるほどなるほど。エビ天ってのはそんな下処理があったのですね。知らなかった。
天ぷら用のなすの切り込みも真剣。ついつい顔も近づきます。
「これは失敗ですからとらないでくださいっ」って言われたときにはシャッターを押していました。
私には失敗に見えないのですが・・・。
食物科2年生、4月からは最上級生。集給作りも本格化、とてもとても楽しみです。
金魚の紙芝居
近隣の保育所等をまわって、金魚の紙芝居をして、育てた金魚をプレゼントしてきました。当初は、紙芝居のあと園児たちと一緒に金魚すくいをして触れ合う予定でしたが、コロナ対策で密を避けるため金魚すくいは中止です。
海洋生産科では魚類養殖の基本である金魚の養殖を行っています。健全な親魚を育てて卵を取り、ふ化させ、また、健全な成魚に育てる。ヒラメもサーモントラウトも基本的な流れは一緒です。
卵の一粒が立派な命の始まりであることを高校生は実習で実感しています。「大切な金魚をかわいがってね」と紙芝居で幼児に命の大切さを伝えます。伝えると同時に、高校生たちの意識もより深まっていきます。
紙芝居で金魚の一生を伝えます。
はじまりはじまり
栽培実習室で生徒たちは金魚を養殖しています。
親魚の成熟度を見計らって卵を産み付けるための産卵巣を入れると、産み付けられた卵は絵本のようにプチプチとくっつきます。
水温にもよりますが、3日くらいで卵の中で目や体が出来上がってきます。
ふ化してすぐの時はおなかに栄養分の入った大きな袋(さいのう)を持っています。この袋があるうちはエサを食べません。っていうか、口から肛門までがまだつながっていないので食べられません。
さいのうがなくなるころには口や消化管が出来上がり、捕食を始めます。初めて、餌を食べてくれた時は感激です。
食べられない子供は残念ながら死んでいくのですから。「生きる」は「食べる」です。
ふ化したては黒っぽいフナのような色だったのが、金魚らしく色づいてきます。
2年から3年で成魚になり、次世代を生む体が完成します。
適度な餌やりが必須です。
やりすぎたエサやウンチなどで水はどんどん汚れます。汚れた水には細菌が繁殖して病気になります。
人の手で直接触ると体表の粘液が取れたり傷がついて、病気になりやすいです。
金魚を毎日見ること。元気な動きか、餌の食べ具合は、皮膚の様子は・・・かわいがることが基本です。
自分で育てていると、絶対死なせたくない、という気持ちになります。命を実感します。
と、高校生が体験したことを保育所の子供たちにつたえます。子どもたちはお兄さんやお姉さんが大好きです。お兄さんお姉さんも期待に応えようと一生懸命です。
来年は、コロナもおさまって、また、金魚すくいができるといいですね。
令和3年度卒業式
毎年本校の卒業式は3月1日です。今年度は本科42名、専攻科5名の生徒が巣立っていきました。
日頃のワヤワヤ、キャーキャーが嘘のように、皆、真剣な面持ちで式に臨みました。
高校での3年間は大人への転換期。出会った頃の雰囲気とは全く違う成長した姿に感動でした。入場行進を見ているだけでつい、涙がこぼれそうに・・・。
呼名のときには一人ひとりがしっかりと校長と目を合わせてお辞儀。その表情もまた格別で涙が・・ガマン
本科生も専攻科生も全員が進路を決定し、4月からは別々の進路先での新生活が始まります。
東京に行こうとも、大阪に行こうとも、本校の先輩たちは必ずいます。もちろん地元には大勢が。
「自分に自信を持ってがんばるのだ」とエールを送りました。
時々帰ってきて、学校に遊びに来るのだぞ。
りあす丸着岸
りあす丸は1月15日に宮古港藤原ふ頭を離れてから、45日間の航海を終え、昨日、出航時と同じく宮古港藤原ふ頭に着岸しました。
晴天ながら、寒風吹きすさぶ中、晴れやかに帰港式を行いました。
強い向かい風の中、静かに接近中。本科の生徒たちはアッパーブリッジデッキに整列。
いよいよ着岸、専攻科生徒は船首作業と船尾作業に従事中。本科生の気持ちは岸壁で待つ家族の元へ・・・!
船首デッキで、校長挨拶・船長挨拶・生徒代表挨拶 最後に乗船教官からの指示、本科生よく頑張りました。
大海原と満天の星空、見たこともないような魚たちとの遭遇、様々な体験を挨拶で報告してくれました。
専攻科生にとっては3回目の長期航海。こちらは、大分熟練の雰囲気で余裕を持って本科生の兄貴分として指導してくれました。専攻科は3月の水高臨時試験、4月の定期試験にむけて、海技士勉強にスパートがかかります。
充実した遠洋航海実習だったようで生徒たちも少したくましくなりました。