カテゴリ:食物科実習

「夜空」ドレス

8月に行われた「第9回学生ファッションデザイン募集」に応募し、優秀賞を受賞した食物科3年生Kさんデザインのドレスが世界的ブランドを製造している北岩手のアパレル会社により製作されました。

製作したドレスは、他の優秀作品と共にプロのモデルが着用してファッションショーが開催されます。今回はコロナの関係で直接会場で見ることは出来ませんが、下記の日程でテレビ放映および展示されますので皆さんも是非ご覧ください。

<テレビ> 放映日時 3月18日(土) 13:55-14:25 テレビ岩手 番組名「夢をかたちに アパレルの聖地 北いわて~第9回北いわて学生デザインファッションショー」

<展示> 3月15日(水)~3月29日(水) 10:00-19:00(最終日は15:00まで) 場所:パルクアベニュー・カワトク7階コレクカフェ前特設会場

応募したのは、岩手県と青森県の三八地域の高校生・専門学校生・大学生です。

その中で優秀賞に選ばれて、デザインしたドレスがプロの手により現実化しました。

タイトルは「夜空」  濃紺のトップには多くの星がきらめき、ボトムにかけてだんだんと淡い青色に。

私の目には、実習船で遙か洋上に居るとき「ほそ~い三日月を背中にしながら遠くの空と海面を見ている」ように感じます。

黒に近い紺の中にきらめく星々と、空と水平線の境目がわからないくらいの弱い月灯り。それでいて、その月灯りはやんわりと海面を明るくしています。

な~んて、Kさんは食物科なので、別のイメージで作ったのでしょうが、私が見ても魅力的なデザインです。

これが、どう実現して、ファッションモデルがどう着こなして歩くのか。

テレビ放映が楽しみです。

 

 

 

やってミソ~、つくってミソ~

今日の食物科2年生、味噌を仕込みました。

「味噌って、保存が利くから被災時の非常食にも向いているんですよ。米と味噌と梅干しがあればやっていけるって思って、私も地元の方に教えていただいて9年前から味噌づくりを始めました。」 今日の講師のお話を生徒たち、メモをとりながら真剣に聞き入ります。

県内産大豆。昨夜からしっかり水を吸わせています。 つやつやとして、もはやこの段階でおいしそう。

県内産米麹と、本にがり入り粗塩 素材にこだわります。

蒸した大豆を人肌温度にまで冷ましている間に、麹と塩を均等に混ぜ合わせます。

(私)「器用にやってるね。家でも作るの?」 (生徒)「いえ、私は作りませんが、いつもおばあちゃんが作るのを見ています。」  なるほど、味噌造りは身近なんですね。

ほどよい温度に冷ましたら、フードプロセッサーで細かくした大豆と米麹・塩を混ぜ合わせ。

水分調整が微妙です。 もうちょっとかな。 少しずつ、水を加えてよく練りました。

ここはおいらに任せとけ。・・・だいじょうぶ?

各班で混ぜ合わせた味噌の素(って言うのかな?)は大きな樽へ貯蔵

あとは、1年待つのだぞ。 おいしい味噌が出来るの間違いなしの仕上がりです。

3年生になったら食べましょう。 職員の集団給食実習でも使って欲しいなあ。 水高祭の大食堂でも食べてもらいたいなあ。

 

今日はサバサバしました

食物科2年生。今日の実習テーマは「鯖を捌く(サバヲサバク)」、3枚おろしの練習でした。指導したのは海洋生産科の先生です。

料理の仕上がりを考えたら、鮮度の良い生のサバが良いのでしょうが、今日は捌く初心者練習なので「血が飛び散らない」「内臓がぐちゃぐちゃにならない」ように冷凍サバを半解凍にして使いました。 

教える海洋生産科の先生は、いつもの作業カッパではなく「エプロン姿」がお似合いです。

デモンストレーションを真剣に見る姿はいつものとおり。

「そうそう、うまいうまい。包丁を使ってきれいに内臓を取り出すんですよ」

「頭を落とすときは包丁を滑らすようにして、思い切って力を入れる!」背骨が切れて「バキッ」「オォ~」

食物科の皆さん、ここが一番新鮮な体験で戸惑ったようです。

海洋生産科の皆さんにとっては缶詰実習で手慣れているサバの頭落としが、食物科の皆さんにとっては新鮮な体験。見ている私にとっても新鮮でした。

「ここら辺を狙って、斜めに包丁を入れるとうまくいくよ」うまくいった人は、戸惑っている人にアドバイス。

じゃーん、普段はおろした状態の食材を準備して調理に取りかかるので、今回、初の3枚おろしという人が少なくなかったようです。上出来!

おつゆにもサバをつかった大阪名物「船場汁」。そして、海苔入りほうれん草とツナのおひたしも。

ご飯はいつものとおりガスコンロで直火炊き。各班、ほんとに上手に炊けています。 今回、班によって微妙に違いがあったのは、サバの煮汁をどこまで煮詰めるかというところかな。サバサバした汁にした班と、ねっとりソースにした班と。

丸の魚を捌くところから始まった今日の実習。仕上がりはいつものとおり、みなさんばっちりでございました。

 

 

匂いはないが・・・

いつものとおり校舎内をウロウロと調理室方面へ。あれっ?匂いがしない。でも、何かやってる気配はするぞ。

8枚切りの食パンを横に、黙々と、かつテキパキと調理が進んでいます。

これは何?「ツナです」 これは?「牛乳寒天です」 これは?「コンソメスープ用のニンジンです」

ゆで卵の殻をむいていました。水につけながらむくときれいにむけるんですよと教えてもらいました。

お湯でやってるの? 「いえ、水です。」 つめたくない? 「大丈夫です。」

一生懸命調理を進める人たちに次から次へと質問です。

できあがりは「ハムタマサンド」「ツナサンド」「コンソメスープ」「牛乳寒天」でした。

四角いサンドにするか、三角サンドにするかは各自の好みです。

考えてみると、最近コンビニの三角サンドしか食べていないから、なんだか四角サンドに愛情を感じるなあ。

真剣に調理していた2年生。 食事モードに入ると最高の笑顔です。 

出来具合はどうですか? 「最高です!」  私はよだれを押さえながらカメラでパチリ。

サンドイッチで使わなかった「パンの耳」はこちらでおいしそうな「ラスク」に変身です。

先生の愛情入り、生徒のおやつになりました。

2年生の実習も残すところあとわずか。毎回、成長しています!

 

 

はまぎく亭 お弁当でいただく

食物科3年生の集団給食実習の総仕上げは「はまぎく亭」。以前は実習の総仕上げということで食物科3年生の生徒と先生たちが向かい合って食事をしたりしていましたが、今年はコロナ対応で「はまぎく亭」もお弁当です。

メッセージカードがジンときます。

食物科の皆さん、今日は「はまぎく亭」の料理人。おもてなしの心が満載です。

仕入れの関係で きゅうりと蟹の酢の物、改め、きゅうりと岩手県産タコの酢の物。個人的にはこのタコの酢の物に私は心をつかまれた! 絶妙なタコの食感・柔らかさと甘さ、薄切りきゅうりと千切りのショウガのバランス。料理屋で出されても私はきっとリピーターになる。 エビチリは文句なくおいしいし、かまぼこの飾り切りも手を抜かない上品さ。 天ぷらは茶塩でいただき、サイコロステーキは赤身のうまさ。はまぐりのお吸い物までついています。さすが、3年生の集大成と納得するおいしさでした。

天ぷら準備

イカは皮を剥いて、細かい切り込みを入れています。天ぷらでいただいたときにはすごく柔らかい食感でした。

エビの下準備。集団給食なので剥いて背ワタを取った後の殻の多さも尋常ではなかったです。一匹一匹丁寧に処理をして、下味をつけています。

レタスは、サイコロステーキの下に隠れる脇役的な盛り付けですが、大きすぎず小さすぎず一口サイズにちぎって丁寧に水切りしています。 これも、食べる人へのおもてなしの心です。

これで、今年度の集団給食実習はおしまい。本当においしかったです。生徒たちの成長をすごく感じました。

何人もの生徒が卒業後の職業として料理人の道を選んでいます。 各店、ホテル、施設等々での活躍を心からお祈りし、応援しています。