2023年2月の記事一覧

生徒から同窓生へ

3年生は明日の卒業式を前にして、本日、同窓会入会式を行いました。本校同窓会は「岩水会(がんすいかい)」といって水産学校の時代から120年を超えて活動し、日本全国から世界各国から本校の生徒たちを応援してくださっています。

「生徒から同窓生になる皆さん。同窓の良いところは、10年後20年後でも、どこの街で出会っても”宮古水産高校出身”ってわかればすぐに友達になれることです。私も、伊豆大島で、北海道厚岸港で、宮古の街の様々な場所で「私も宮古水産出身です」と言ってくださる人たちと出会い、いつも気持ちがうちとけて、うれしい気持ちになりました。新生活を頑張ってください。」By私

「皆さんは新生活で困難が立ちはだかることもあるでしょう。そんなときは遠慮無く私たち、同窓を頼ってください。必ず皆さんの力になります。」と力強い岩水会副会長による歓迎の挨拶でした。

「私たちを暖かく迎えてくださって有り難うございます。新生活に不安もありますが、精一杯頑張ります。」前生徒会長が3年生を代表して岩水会副会長にご挨拶。

 歴史が長い分、同窓の皆さんが全国の様々な街にいらっしゃいます。関東方面に就職や進学で行く人たちは「東京岩水会」でも大歓迎されます。

 先輩・後輩の温かな関係は(昔は怖かったんだぁ、などと言いながら)、働く中心世代でも、還暦をとっくに過ぎた大先輩でも、固い絆でつながっています。

 卒業生の皆さん。副会長のお話にあったように、「先輩を頼って」そして「先輩方とつながりを持って」「先輩の友人ともつながって」新生活を満喫し、社会で活躍してくださいね。

りあす丸あっという間にハワイを後に

補給のためにハワイオアフ島ホノルル港に入港したりあす丸。 土曜日に「無事、入港しました」の連絡を受けたその日のうちに「出港しました」そして「焼津に向けて航行中」の連絡が。08:15入港そして16:00出港。 コロナ禍で無ければ「補給(食糧・水・燃油)」とあわせて「ハワイ観光」がセットなのですが、今回はまだ我慢です。先ほど届いた「りあす丸便りVol4」で生徒たちの様子が伝わってきました。

学校近くで魚釣りをしていると30センチのクロソイでも大満足なのですが、りあす丸から自分の竿で魚を釣っていると、メートルクラスのシイラやら、謎の魚やら、さまざま獲物をゲットできます。今回は「クロタチカマス」が獲物な様です。 お店には並ばないような魚たちと遭遇できるのも遠洋航海実習の楽しみです。

 

パイラー(パイロット=水先案内人)は港ごとにいる係官です。 パイラーが本船に乗り込めば、船長も操船の指示は出せません。パイラーの指示で船を操船して港内の岸壁に着岸させます。 (パイラーは、大型船などで長らく船長をした方しかなれない権威のある役職です)

生徒の緊張が目に見えるようですが、ハワイのパイラーは気さくな方が多いようで、お土産(ペン)までもらったのですね。

船は快調に走っています。焼津入港予定は3月13日(月)。帰り航海でも海洋調査や天測計算実習が続きます。生徒たちが元気に帰ってくるのを楽しみにして待っています。

 

 

 

太平洋の真っただ中で大掃除

2月24日(金)現地時間 午前7時 気温24.1度 水温25.1度。 りあす丸は北緯17度51分 西経161度03分、マグロはえ縄実習を終了した海域に今日もとどまっています。 

ハワイ オアフ島ホノルル港は入港に際して、とても厳しい環境条件があります。

デッキの洗浄水を海に流してはいけない、シャワーの水もNG。漁具や、ウインチなどの機械類にかかった雨水を海に垂れ流してはいけない。 これらの基準をクリアしないと岸壁に着岸できないのです。そこで、船を走らせるのをひとまず中断、ひろ~い太平洋上で生徒と乗組員全員で大掃除というわけです。実習で汚れたデッキや船体を徹底的に洋上で掃除しています。さらに、雨がかかっても汚れた水が港内に流れ出ないように、漁具を格納し、ウインチなどにはカバーをかけます。

大変な作業になりますが、この大変さをとおして「海の環境を守る」本気度・真剣さを生徒たちは身につけていきます。陸上では自分の部屋の掃除が苦手なひとも、洋上でみんなと一緒にしっかりと頑張っています!

 

トルコ・シリア大地震の被災者支援募金

コンコンコン  入ってきたのは生徒会執行部とお手伝いの生徒有志

「トルコシリア被災者支援募金をおねがいしまーす」

朝の登校時には生徒昇降口で活動し、放課後には職員室と校長室と事務室にも訪れたのでした。

「がんばってね」なかには連日募金する先生も。

集まった募金は日本ユニセフ協会をとおして被災地に届けます。頑張る生徒会、そして、手伝う有志がいるというのはとても頼もしいです。 一人はみんなのために、みんなは一人のために。 優しくたくましい心が育っています。

りあす丸便りVol3

りあす丸からお便り第3号が届きましたのでさっそく紹介します。

ワッチ中に見える夕日(もしかして朝陽?)の写真でスタート。 生徒たちは24時間体制で4時間交代しながらブリッジでの見張り(ワッチ)をしています。 朝陽が昇るのも、ギラギラした太陽を見るのも、沈む夕日や満天の星空、流星や隕石(火球)を見ることも・・・ ワッチ中は漂流物や他船の動向に注意して見張るのですが、レーダーにさえ他船が映らないくらいの広い太平洋上で、陸上では感じられないほどの大自然を体感するのもこのときなのです。

サケの心臓は時々、宮古でも食することが出来ますが、マグロの心臓は・・・ 大切な命を頂戴して人間が生きていることを実感です。

下船したら食べたいもの、いつも話題に上ります。「お寿司」やら「ケーキ」やら、船内での食事は司厨長が趣向を凝らして様々な献立にしていますが、人によって好みはまちまち。たまに出るラーメンなんかは大人気。私は、初めての長期乗船の時「帰ったら、炭酸飲料を思いっきり飲みたい」って思ったなあ(積み込みが少なくて途中で無くなったので)。

40キロを超えるマグロが何本も取れました。きっとカジキは100キロ近いのもあったのでは。

怪我もなく実習を終え、みんなたくましくなりました。

 

やってミソ~、つくってミソ~

今日の食物科2年生、味噌を仕込みました。

「味噌って、保存が利くから被災時の非常食にも向いているんですよ。米と味噌と梅干しがあればやっていけるって思って、私も地元の方に教えていただいて9年前から味噌づくりを始めました。」 今日の講師のお話を生徒たち、メモをとりながら真剣に聞き入ります。

県内産大豆。昨夜からしっかり水を吸わせています。 つやつやとして、もはやこの段階でおいしそう。

県内産米麹と、本にがり入り粗塩 素材にこだわります。

蒸した大豆を人肌温度にまで冷ましている間に、麹と塩を均等に混ぜ合わせます。

(私)「器用にやってるね。家でも作るの?」 (生徒)「いえ、私は作りませんが、いつもおばあちゃんが作るのを見ています。」  なるほど、味噌造りは身近なんですね。

ほどよい温度に冷ましたら、フードプロセッサーで細かくした大豆と米麹・塩を混ぜ合わせ。

水分調整が微妙です。 もうちょっとかな。 少しずつ、水を加えてよく練りました。

ここはおいらに任せとけ。・・・だいじょうぶ?

各班で混ぜ合わせた味噌の素(って言うのかな?)は大きな樽へ貯蔵

あとは、1年待つのだぞ。 おいしい味噌が出来るの間違いなしの仕上がりです。

3年生になったら食べましょう。 職員の集団給食実習でも使って欲しいなあ。 水高祭の大食堂でも食べてもらいたいなあ。

 

はえ縄実習終了!本船、ホノルルへ向かいます。

りあす丸船長から、漁場切り上げ、ホノルルに向けるとの報告が入りました。

最後の縄上げは、メバチマグロ、キハダマグロの大型中心に400kgの漁獲でした。

生徒たちは皆元気で「成長しました」との報告です。

さあ、遠洋航海実習も後半に突入。 ハワイで水と燃油とステーキ肉(食糧)を積み込んだら目指すは日本。

気を抜くこと無く、実習は続きます。

 

制服(ブレザー)を卒業。いよいよスーツへ!

3年生、今日は「スーツ着こなし講座」を受講しました。 高校3年間、ずっと宮古水産高校の制服で過ごしてきましたが、卒業後はそれぞれの進路先で入学式や入社式、通勤に通学、さらにはパーティーや冠婚葬祭の場面でも、男子も女子もスーツを着る場面が断然多くなります。 卒業を前にして「着用シーンごとのスーツの違い」を知ったり「自分自身のスーツ着用イメージをつかむ」練習をしました。

いつものクラスメートが今日はスーツにドレスアップ。「いつもよりかっこいい」って声が飛び交いました。

「肩幅で選ぶことが一番大切ってわかりました」「軽くていい感じです」「スーツとネクタイの組み合わせで印象が変わることがわかりました」「ネクタイは3本あればまずは十分なんですね」(By生徒)

「気持ちがシャキッとします」「他のも着てみたいです」「きれいに着られてテンション上がりました」「パンツもスカートもありですね」(By生徒)

様々なタイプのコートを着たり、ベストの色を変えてみたり、ドレスアップによってガラリと雰囲気が変わります。フォーマルだとこんな感じで、仲間内のパーティーだとこんな感じがいいですね・・・ 新鮮な情報が次から次へと出てきます。

 肌・瞳・髪などの色具合による自分のパーソナルカラーを意識して「自分に似合う色」を選ぶと「より明るく、生き生きして見える」着こなしができるそうです。(知らなかった・・・私のパーソナルカラーは何色??)

現代を生きる生徒の皆さんはおしゃれにも興味津々です。 新生活にドキドキは当たり前、地元に残る人も、県外で暮らす人も、スーツをしっかり着こなして、「明るく・生き生きと」新しいこれからの毎日を存分に楽しむのだ!!

今日もりあす丸は東へ進む

今日のりあす丸 北緯16度09分 西経164度59分 気温25.0度 水温26.0度 針路74度(ENE) 速力10.3ノット

うーん 今日も適水(移動中)。 船はだんだんとハワイ諸島に近づいています。 船長、どこの海域を狙っているの? 次の縄入れが待ち遠しいです。

ハワイに入ればステーキ肉を積み込んで・・・ってなことが、きっと船内で話題になっている頃です。

 

 

こどもおさかな教室

海洋生産科食品資源コースでは、養殖の勉強のために自分たちでふ化させて育てている金魚たちを市内のこども園にプレゼントしています。 生徒たちがこども園に出向いて、まずは「金魚の一生」紙芝居を披露して、手作り絵本のプレゼント。そして、水槽をセットして金魚をプレゼントします。このあとは園児たちが一生懸命お世話します。

子どもたちはキラキラした目で紙芝居に集中。 高校生のおにいさん(生徒)は得意になってお芝居します。

水槽セットは手慣れたもの。

金魚の養殖は魚類養殖の基本。食品資源コースでは毎年5月頃に産卵した卵をふ化させ、金魚すくいサイズから産卵サイズの成魚まで丁寧に育てています。

ここ数年、コロナの関係で水高祭での金魚すくいは実施できていませんが、こども園へのプレゼントは続いています。 生命誕生の不思議さや、育てていく愛情を子どもたち伝えることで子どもたちが喜び、学び、さらに高校生たちの意識も高まっています。