2022年10月の記事一覧
全国産業教育フェアー青森大会
今、青森市で全国産業教育フェアーが開催されています。農業・工業・商業・水産・家庭・看護・福祉・情報・総合 の専門を学習する学校の代表が日本中から青森市の会場に集まって「学校活動の紹介」「実習製品の販売」「実習体験」を行いました。 去年、おととしとコロナで中止となり3年ぶりの開催です。 各校の代表生徒達は各企画で生き生きと活躍していました。
青森県総合運動公園マエダアリーナメイン会場は各ブースで賑わいました。
本校は、「水産」の展示部門に参加。今年の水産は北海道から宮崎まで10校が参加。各校の準備した缶詰や加工品はほとんど昨日で完売。今日はパネル紹介や体験がメインになっていました。
ステージでは、生徒スタッフによる青森県の紹介、そしてご当地アイドルりんご娘もかけつけて生徒達は大盛り上がり。
本校生徒会海洋生産科メンバー、来場者さんに岩手県3水産系高校の説明をしています。そしてりあす丸や海翔のことも。 農業高校も工業、看護、商業などの生徒さん達もそれぞれ自分たちのやっていることを本当に熱心に紹介してくれました。 校内で実習製品を売る売店があったり、酒米を育てて高校ブランドの日本酒を企業連携で造っていたり。
賑わうメインアリーナの横、サブアリーナでは生徒研究発表・意見体験発表の各地区代表校が発表します。こっちは、緊張が伝わる張り詰めた空気が。
水産の今年の東北地区代表は八戸水産高校「アブラメを使った食べるラー油の研究開発」、福祉部門の東北代表は久慈東高校「子育て迷子をなくそう」です。 兵庫県や千葉県からの生徒達と一緒に発表です。
岸壁では青森県実習船「青森丸」の公開がありました。
漁業科専攻科の生徒さんが案内・説明してくれました。
ブリッジからエンジンルームまで見学。メインエンジンのきれいさに驚きです。平成15年に竣工した青森丸(りあす丸は平成13年)とは思えない。エンジンルームを見たら乗組員の技術の高さがわかるといいますが、まさに大切に乗ってきたことが一目でわかる手の入れようでした。
付録です。初めての土地に来たらまずは市場に。 朝6時半に出かけました。
青森周辺で水揚げされる近海の魚たちが様々、刺身用イワシはキラキラ透き通ったおめめの30センチ近いサイズ。
生のホッケも北国ならではですね。 深海性の縞ボッケと区別して、地物は赤ボッケとして販売されていました。
ホッキ貝も巨大サイズ。
本校生徒の頑張りと共に、水産や食物とはまた違う各県各校の生徒達の話を聞けた良い体験でした。
もちろん、参加生徒も他校ブースをしっかり見て回りました。 他校を見て参考になったことがたくさんあったと思います。 宮古に帰ってきてから学校活動の魅力化に遠慮することなく活かしてください。 自分たちがやりたいことはきっとみんながやりたいことだ。絶対に応援します。
郷土芸能発表会
今日は北上市さくらホールで「岩手県高等学校総合文化祭郷土芸能発表会」が開催されました。
「鬼剣舞」「鹿踊り」「神楽」「さんさ」「太鼓」等々 県内各校で伝承している郷土芸能の発表会です。
本校からはもちろん太鼓部です。「潮騒」を披露し、迫力ある演奏で会場中を魅了しました。
静かな音色から大迫力のパフォーマンスへ、すごい迫力が会場を包みました。
今年度は本校が事務局校で大会全体を企画運営しています。舞台袖でのアナウンスも様になっています。バッチリでした。
太鼓部は出場者でありながら舞台準備や片付けもテキパキと進めます。 出場した各団体からも感謝の声が届きました。
審査の結果、優勝したのは北上翔南高校の「鬼剣舞」、面をかぶっての激しい舞はやはり観客を魅了しました。
本校も、観客に与えた感動では全く引けをとっていなかったと思います。 これからも頑張れ太鼓部。本当に素晴らしい演奏でした。
そしてスタッフの皆さんありがとうございました。
富山湾 岩瀬漁港
全国実習船会議では各県の水産系高校の実習船による魅力的な活動について熱心な話し合いがもたれました。今日は会議が終わった後、せっかくなので近くの漁港(魚市場)に見学に行ってきました。
富山駅から路面電車に乗って20分、着いたのは岩瀬漁港。北前船の時代から続く歴史ある港です。漁協の職員さんにお話を聞いてみると今は富山名物「白エビ」の時期だとか。 午後だったので残念ながら水揚げ風景は見られませんでしたがエビ漁船を見学してきました。
会議風景です。大きな実習船も小さな実習船も、日本中の水産系高校で「海好き・船好き・魚好き」の元気な若者を乗せて活躍しています。
富山県の名物「白エビ」は小型底引き船の「かけ回し漁」で漁獲します。岩瀬漁港の岸壁には早朝に出漁したエビ船が6隻、のんびり休んでいます。 このエビは日本国内でもここ富山湾のみでしか獲れない貴重なエビです。 「あいがめ」と呼ばれている水深150-300mの海底の谷すれすれに網を引く熟練の漁法だそうです。 水揚げされるのもここ「岩瀬漁港」ともうひとつ「新湊漁港」の2カ所のみ。厳格に漁獲制限して資源を守りながらおいしいエビを持続的に市場に揚げてくださっています。
神通川河口に栄えた天然の港。北前船の時には何百隻もの500石船で賑わったとか。(港の展望台で勉強しました)
港の横には日本海に面したなが~い砂浜。 対馬暖流の影響もあってやっぱり太平洋側より暖かい気がしました。魚介の宝庫富山湾。 もっとじっくり味わいたいと思いながら今日は富山を後にして岩手に向かいました。
富山にて
実習船の全国会議で富山市に来ました。太平洋の宮古港の地元まち宮古に住んでいると、日本海の富山港は正に異文化です。会議の合間に北前船の資料館に足を運びました。
京、大坂と北海道を結び、巨万の富を得た北前船。太平洋側の菱垣回船、樽廻船と併せて江戸、明治の海運業の花形です。 岩手では広田港や宮古港も重要な寄港地でした。
船の強みは、大量の荷物を運べること。当時の船乗りは本当に命がけ、天文航法も使わず、沿岸を走りながら丘の目印を記憶にとどめて船頭以下、乗組員の技術と信念で積荷を運んだ歴史です。
資料館は、富山の豪商「森家」の邸宅。世界の状況を見渡し、地域の人材がフルに活躍し、地方が最大限に栄える。
知恵こそが最大の財産。都市集中の現代で伸びゆく可能性を秘めているのは地方であると私は思います。そして、地方を盛り上げるのは地方を愛する若者です。
水高ラーメン
今日は何を作っているのかな?と調理室に行ってみると。
いつもとなんだか雰囲気が違います。 みんなで忙しそうにしているのではなく、スタンバイはしているけれど何かを待っている感じ。
朝の段階では、大量の煮干しの頭むしり。(私)「だし用ですか?」(生徒)「はい。これからスープ作りです。」
頭とはらわたをむしった煮干がどっさり。 朝の訪問はここまで。
お昼前に再び行ってみると・・・・ 食物科3年生、持ち場についてお客さまが来るのを待ち構えています。
スープもばっちり。食物科2年生がお客となり、いまから大勢で食べに来るとのこと。今日のメニューは「水高ラーメン」水高祭で不動の人気メニュー。お父さんお母さんもおじいちゃんもおばあちゃんもン十年前に食べたのでは。
刻みネギを1人前ずつに分けていた係に先生から指示が飛びます。集団給食実習でたくさんの食事を作った経験はありますが、ラーメンとなると麺が伸びるので作り置きはできません。たくさんのお客様が来た時にいかに迅速にお出しするのかが求められます。
って、2年生が押し寄せる前に、私の分1人前を作ってくれました。「校長先生、麺ゆでは自分にまかせてください!」わずか1分のゆで時間、手際よく面をゆでてくれました。 ばっちりのゆで加減でしたぞ。
大勢来たら、まさに調理場は戦場。今日はその予行練習です。
スープ良し! はいっ麺投入! すかさずホタテ、エビ、かまぼこ、わかめ、ふのり、刻みネギ と1品1名のポジションで流れるようにトッピング。
ハイッ、おまちどうさまでした。 ゆで初めから出来上がりまで3分かかっていないのでは。
海鮮塩味水高ラーメン。 ホタテがボンッと主張して、エビやふのりと磯のハーモニー。
む〜んっ。いつもながら、最高のおいしさです。満足。
もう少し、もう少しだけ、と思いながら結局スープも全部いただきました。それほど美味しいスープです。
今年は3年ぶりに水高祭大食堂開設。残念ながらコロナ対策でお客様は生徒と同居のご家族のみのご招待です。
また、コロナ前のように一般のお客様にこのおいしさを味わっていただきたいと切に願っています。