2022年9月の記事一覧
今日の授業訪問
3校時、2年生の授業にお邪魔しました。
食物科は「数学:データの分析」箱ひげ図を読み取り、データを考察する内容です。
「宮古市の1993年と2022年の7月における平均気温を箱ひげ図にしました。ここから、データを読み取りましょう」
教室に入ってみたら、みなさん何やらスマホを一生懸命見ています。何?
教室のwifiを使って各自の端末で調べ学習中でした。 数値計算の練習をすぐにするのではなく、グラフからわかる平均気温の違いについて、1993年に何が起こっていたかを調べていたのです。
自分事として捉え、身近に起こった現象をグラフを基にして深く読み解く。読み解くために、計算する。そんな学習が展開していました。(ちなみに1993年はピナツボ火山噴火と記録的冷夏の年だそうです)
隣の教室では海洋生産科が「英語会話」の授業中。 様々なシチュエーションをネイティブスピーカーの先生とやりとりし、各自の考えを回答中。
いつもながら、英語のペーパーテストが得意ではない生徒も含め、日本語がほとんど入らない英語会話の授業で先生とのやりとりがタイムロス無く進んでいく様子に感心します。
先生に「英語で何か指示されて」生徒たちがジャンケンし、自分の回答する問題を決めて黒板に進みます。
(私)「ジャンケンしなさい」って英語でどう指示されたのかな?
(先生)「Do Rock Paper Scissors ですよ、でも、Do Jankenも通用しますよ。」
(私)・・・頭で文章の和文英訳を考えて、どう言えばいいんだろう、あ~かな、こ~かな・・・恥ずかしながら、さらっと英語の言葉が出てきませんでした。ジャンケンが出ないなんて、知ってみると恥ずかしい・・
生徒たちは、さらっとしたもんです。当たり前に聞いてさっと動きます。英語と日本語の変換なんかなくて、英語で聞いて行動する。
考えるより、慣れる。なにより私が見習わなければ! 生徒たちは、どんどん英語で直接考えています。勉強させていただきました。
食物科課題研究発表会
今日は食物科の3年生が課題研究の発表をしました。今年度の食物科は6つの研究班に分かれて課題研究を進めています。①乳幼児の食事や食育について ②食品ロスとコンポストについて ③食物アレルギーと代替食品について ④高齢者や病気のある人の食事について ⑤製菓の研究 ⑥食文化について が各班のテーマです。
課題を発見し、課題解決のための研究をし、研究結果を発信する。 思い通りの結果が出なくても、研究の過程と失敗の体験も大切な成果です。 同じクラス内での発表でもマイクを持つ発表者の緊張が伝わりました。
今回は大スクリーンではなく、各自のPCで画像を見ます。
コンポストを活用した野菜での調理、高齢者用食事、製菓・・・・ 考えてみると今年の4月から、見学に行くたび相当味見をさせていただきました。なつかしい。
他の班の研究成果、発表の仕方も勉強です。今回は視聴する方も「発表態度」「声の大きさ」「スライドの見やすさ」「発表内容」「役割分担」の5項目について評価しました。
先生から教えてもらうだけの受け身の姿勢では未来を切り拓くことはできません。自分で考え、仲間と相談し、解決に向けて臨機応変に研究を進めていく。
文字にすると難しそうですが、各班しっかりとその内容に取り組んできました。 切り拓け、自分の未来!! ほんとうによく頑張っています。
調理師として災害時にできること
食物科1年生、今日は災害時炊き出し訓練を行いました。
食事はどんな時でもたくさんの人を笑顔にできます。調理師として災害時にできること。東日本大震災では停電が続き何日間も電気が使えませんでした。電気がなくてもご飯を炊いて、おいしい食事をたくさんの人に提供することを練習しました。
ご飯を炊くのに炊飯器は使いません。
沸騰したお湯に、水に浸したお米を一気に投入。この方法を「湯炊き」と言います。
こちらは、ポリ袋にお米と水を入れて沸騰したお湯に投入しています。この方法を「湯せん炊き」と言います。
煮込む時間は約30分。袋に入ったお米が炊き上がっていきます。袋に入っているので、炊き上がったご飯をそのまま衛生的に皆さんに配給できます。
熱い豚汁も元気のもと、1年生にとっては初めての大量調理。40人分を大鍋で作りました。
避難時だったら、ほんとは私が並ばなければならないのですが、今日はわざわざ持ってきてくれました。
作った感想を聞いてみると「意外に簡単にご飯が炊けて驚きました」「うまくできました」「豚汁はこんなにたくさん一度に作るのは初めてだったので大変でした」と3人とも手ごたえを感じていました。
温かい豚汁、湯炊きで炊いたご飯わかめふりかけ入りおにぎり、そしてポリ袋は湯せん炊きご飯。しっかりおいしく出来上がっていました。
11年前の3月12日、大震災の翌日に避難所でありがたくいただいたおにぎりを思い出しました。
非常時でも周りの人に美味しい食事をふるまえる。食物科の皆さんがそんな調理師に育っていくと大いに感じた食事でした。