2022年6月の記事一覧
数学と航海のコラボ
今日の海洋生産科2年生の数学は研究授業でした。
数学で習う三角比は海流の影響を受けながら航行する船の実航針路算出に生かされているということを学習しました。
教えるのは数学のN先生と海洋のF先生。数学は机上の理論だけではなく、現実の場面で生きているということを2人の教科専門の先生が協力して解説しました。
さあ、今日は三角比が船の針路計算に生かされているということを勉強しましょう。「A丸は流向260°流速2ノットの海流の影響を受けながら針路330°速力14ノットで航行しています。実速力及び実航針路を求めましょう」・・・・。
14ノットということは1時間で14海里進むということですね・・・海流の影響を受けると実際の船の針路はこのようになりますね・・・ 今日は2ノットの流速ですが実際の黒潮だと5ノットに達することもあるんですよ・・・
実速力は図で表した三角形のこの部分だから、正弦定理かな余弦定理かな? ○君どっちが良いでしょうか?
りあす丸に乗ったときに使うとなると生徒たちの目つきも変わります。
「船の中で計算するときは関数電卓を使うので、今日は関数電卓を使ってみましょう」のことばに生徒もにっこり。
そのあと、関数電卓を使わないパターンでも正答を導き出しました。
地球を舞台に航海する船の計算にはこのように針路計算でも、水平線と星の角度を測定して船位計算するときにも三角関数(三角比)は不可欠です。
頑張れ、未来の航海士!
家庭・福祉部会総会研究大会
先日の水産部会総会に続いて、今日は岩手県高等学校教育研究会家庭・福祉部会総会研究大会がリモートで開催されました。
岩手県内の70数名の家庭科の先生方がパソコンでつながって話し合いをしました。
総会では昨年度の活動報告と今年度の計画の協議。そして、研究大会では「新学習指導要領をふまえた新しい家庭科教育」という演題で講演が行われました。
激しく変化するこれからの時代に合わせて家庭科教育も変化していきます。
環境問題や消費者問題、男女共同参画社会など社会の中の生活問題解決に向けて主体的に考えて解決していく力がこれからの時代にはますます必要になっていきます。
本校食物科が課題研究で実践している「SDGs循環型農業(食品廃棄物削減)」や「食育」「アレルギー対応食」などが正にこれからの時代に必要とされる力を育成します。生徒一人ひとりが卒業後にそれぞれの生活の場で力を発揮していけるように先生たちは精一杯応援しています。
水産先生の集まり
今日は本校で岩手県高等学校教育研究会水産部会総会・研究大会が開かれました。
日本全国で水産の高校は46校だけです。そのうちの3校が岩手県にあります。久慈東高校、高田高校、そして本校、宮古水産高校です。
「新しい時代をリードする、創造的な水産・海洋教育はどのようにあればよいか」というテーマで研究発表と話し合いを持ちました。
「ICT機器を用いた授業改善」久慈東T先生
「カリキュラムマネジメント」宮古水産S先生
「Society5.0 脱炭素社会の水産」久慈東U先生
「Cromebookの活用」宮古水産K先生
「コミュニティー型、デバイス型授業展開」高田高校K先生
「さあ、みんなでがんばろー」のわたくし
世の中の変化は激しいです。更に、インターネットやロボット、水中ドローン、バーチャルリアリティーの活用など電子機器の進化も目覚ましいものがあります。
スマート農業、スマート水産業などと、かつての1次産業もこれからは電子機器を活用した近代的な産業に変化していきます。
魅力ある水産業に向けて、生徒に夢と希望を与える教育が展開できるように先生たちの研修は続きます。
InBodyをやってみた
InBody測定とは「体を構成する基本成分である体水分、たんぱく質、ミネラル、体脂肪を定量的に分析し、栄養評価に問題がないか、身体はバランスよく発達しているか、体脂肪が多い部位はどこかなど、人体成分の過不足を評価する検査」です。
食物科の授業でしばらく前から全生徒を対象にこの機械で自分の体成分を測定しています。自分の数値を確認して、食事バランスや運動不足でないかなどを振り返ります。食物科では「料理をつくるということはおいしさを追求するだけでなく、栄養バランスを考え、健全な体を作ることまで考える」ということまで実践していることがよくわかりました。すばらしい。
1分程度で骨格筋量や体脂肪量、体水分、ミネラルなどさまざまな数値が測定出来る驚きの機械。私の結果は秘密。今日は、先生たちが体験しました。
1期末考査スタート
今日は1期末考査の初日でした。1年生にとっては高校生活最初の考査、3年生にとっては進学・就職試験に大きく影響する考査です。
開始直前まで真剣にノートを見直す3年生。「頑張ってくださいね」と声をかけると「ハイッ」と元気な返事。期待できますね。健闘を祈ります!!
考査前の朝読書
学校の一日はSHR(ショートホームルーム)前の朝読書から始まります。
明日は1期末考査初日ということで、好きな本を読む人に混じってテスト勉強もOKです。シーンと静まり返った教室を静かに覗いてパチリ1枚。
廊下の掲示板には、生活委員会の整容向上週間の手作りポスターが。身だしなみを整えて、気持ちを引き締めてからテストに臨まなくてはね。
賑やかさに引き寄せられて
考査1週間前の放課後、部活動もないので静かなはずなのですが、夕方4時半を過ぎたあたりで職員室の方がガヤガヤと。
食物科の皆さんが放課後学習(7校時)を終わったところで課題の提出や質問に押し寄せていました。教室をのぞきに行ってみると「あ~終わったあ」とみんなで賑わっていました。さらに調理室に行ってみると・・・。
校長先生っ 1ついかがですか? 手には何やらおにぎりのような・・・
今日の実習で作った「炊き込みご飯」。たくさん作ったのでお昼には食べきれなかったそうで、1つ私にもくれました。にんじん、タケノコ、キノコ(えのき?)、他にも何やら、具材たっぷり炊き込みご飯、夕方おなかも空いていて、すぐにおいしくいただきました。ごちそうさまです。
今日の食物科2年生の実習は、「炊き込みご飯」と「茶碗蒸し」だったそうです。出来は上々ですよ。ありがとう。
ちなみに、本校食物科は「調理師免許」取得のために、通常授業にプラスして厚生労働省の定める時間分放課後学習を考査前の一定期間行います。そうして、りっぱな調理師に育っていきます。
食物科の課題研究
課題研究は、「身近な生活の中から生徒たちが課題を発見し、解決方法を協力し合って研究し、とりまとめた結果を広く発信する」授業です。探求する姿勢と力を身につけます。本校では3年生が取り組んでいます。
食物科の各研究班、今日も夢中になって活動していました。
「おっ、きょうはコロッケですね?(私)」「いえ、違います。カレーパンです。(生徒)」
SDGs「食品廃棄物を減らそう」研究班。この班は、循環型農場にも取り組んでいます。今日は大根を使った調理の際にでる残渣のうち、皮の部分をカレーに入れて調理しました。
「お~っ、おいしそう。どこが大根だかわからない」私がよっぽど欲しそうな顔をしてしまったのか、すぐに「校長先生どうぞ」と試食をさせてくれました。揚げたて大根の皮入りカレーパン、最高においしかったデス。
「おっ、これはパウンドケーキですね。どんなテーマで取り組んでいるんですか?」
「はい、バナナパウンドケーキです。小麦粉アレルギー対応の研究で、上新粉(米粉)を使い、牛乳の代わりに豆乳を使っています」
これも一口、試食をいただいちゃいました。バナナの味がしっかりきいて、ほどよい甘みと口溶け。言われなければ、小麦粉を使っていないとか、豆乳だとか、私にはわからないです。レストランでも出せそうです。
食文化研究班。様々な食材の飾り切りを研究しています。今日はキーウィとキュウリで試作。味だけでなく、見た目で楽しませるのも調理人の腕前ですね。メインディッシュ(和洋中とも)に合わせて、様々な飾り切りをするそうです。食は文化。飾り切りで楽しませるのも食べる人へのおもてなし。いい研究ですね。
被服室では、ほのぼのとした雰囲気が。「食育」研究班です。(これは、眠る前に歯を磨こうのページ)
幼児対象の絵本作り。絵本と言っても紙ではありません。ほのぼのとした布絵本。「なんでもよく食べて」「よく遊び」「しっかりと眠りましょう」という展開で製作中。完成したら、幼稚園(こども園)にいって読み聞かせます。これは、子どもが喜びそうです。
「ピース!」
作るお姉さん(高校生)も「ピース」。これから出会うこどもたちも「ピース」な毎日が繰り広げられますように。
食育は家庭科に限らず、すべての教科で取り組みます。私自身が見直さなければならないことがいっぱいで、生徒の活動に気づきの連続です。今日も勉強させていただきました。
考査1週間前の静けさ
用事があって午前中に学校に行きました。普段の土曜日と違って1期末考査1週間前なので部活動もしていない学校はまるで静かです。
週明け月曜日に宮古管内のすべての高校と中学校の校長先生さらに関係の皆様が一堂に会する会議室を覗いてみるとすっかり会場準備が整っていました。
当日は来校した先生方に本校生徒たちのすべての授業を参観していただきます。そして、中学校と高校との情報交換をして連携を図ります。
どの先生も、本校に入ってがんばっている生徒の姿に期待しています。
久しぶりに中学校の先生と会う生徒の様子が今から楽しみです。
PTA
今日は盛岡で開催されたPTA総会に参加しました。岩手県内のすべての高校からParent代表-Teacher代表が集まって昨年度の活動報告と今年度の計画を確認しました。そして、研修が2本。「成年年齢引き下げに伴う消費生活上の危険について」と「昭和世代のためのSDGs教室」です。
わたくしが生きてきた昭和の時代の常識の多くは令和の時代にはそのままでは通じない。激しく変化し続ける世の中で、それを受け入れながら生徒たちは毎日を生きて成長しています。わたくしたちが困難に向かっていったのとは違う困難と今の生徒たちは戦っています。
当然、それを応援する私たちも昭和の常識に固執せず、この変化を受け入れながら変化していかなければいけないということを再認識しました。
そんな中でも、語り合う、わかりあうというという基本は昔も今も変わらないということも認識を強くしました。
明確な答えのない予測困難な時代を自分らしく生き抜くために、一緒に頑張ろう。明日からも。