学校ブログ

りあす丸着岸

りあす丸は1月15日に宮古港藤原ふ頭を離れてから、45日間の航海を終え、昨日、出航時と同じく宮古港藤原ふ頭に着岸しました。

 晴天ながら、寒風吹きすさぶ中、晴れやかに帰港式を行いました。

強い向かい風の中、静かに接近中。本科の生徒たちはアッパーブリッジデッキに整列。

いよいよ着岸、専攻科生徒は船首作業と船尾作業に従事中。本科生の気持ちは岸壁で待つ家族の元へ・・・!

船首デッキで、校長挨拶・船長挨拶・生徒代表挨拶 最後に乗船教官からの指示、本科生よく頑張りました。

大海原と満天の星空、見たこともないような魚たちとの遭遇、様々な体験を挨拶で報告してくれました。

専攻科生にとっては3回目の長期航海。こちらは、大分熟練の雰囲気で余裕を持って本科生の兄貴分として指導してくれました。専攻科は3月の水高臨時試験、4月の定期試験にむけて、海技士勉強にスパートがかかります。

充実した遠洋航海実習だったようで生徒たちも少したくましくなりました。

 

宮古湾内で穏やかに錨泊中

りあす丸、明日はいよいよ宮古港藤原ふ頭に着岸です。現在、すでに宮古湾内で錨を入れて待機中。

市内高台にある臼木山公園からの景色です。

うねりもなく、海面も穏やかでのどかな日中、りあす丸のほかにもう一隻の貨物船が明日の着岸を待っていました。

 

ここ宮古湾ははるか昔から太平洋沿岸を航行する船にとって、水や食料の補給とともに、嵐から船を守るための重要な寄港地です。今から約150年前の明治2年には函館の五稜郭を本拠地とする旧幕府軍と東京品川から来た新政府軍がここ宮古湾で海戦を行いました。

宮古湾を見下ろす臼木山公園には当時をしのぶ石碑が建てられています。

 

昭和になって、漁船漁業が栄えるほどにサンマ漁船やイカ釣り船などが続々と宮古港に入港し、鍬ケ崎の街はいまからは想像もできないほどにものすごくにぎわっていたそうです。

今日は魚市場岸壁に行儀よく並んで小型底引き船が停まっていました。

昔を懐かしみながらも、これから発展していく夢ある漁業をつくりあげていかなくてはと思います。

 

卒業式準備

本校の卒業証書・修了証書授与式は3月1日(火)に執り行います。

本科生は卒業、専攻科生は修了です。

今日は1,2年生で会場準備をしました。

3年生・専攻科生ともに全員が進路を決定し、新生活はもうすぐ目の前です。

世界中がコロナ禍ですが、夢と希望を持って頑張れ卒業生!!

曲がらないように注意して

テーブルクロスは虫ピンできちっと角処理を

 華道部は校長室にフラワーアレンジメントを飾ってくれました。

 コロナ対応縮小型実施ではありますが心を込めて中身は充実させたいです。

 

 

焼津〜館山〜浦賀

昨日。焼津を出たりあす丸は館山で錨泊。今日は再び東京湾で航路航行実習です。日本一船が混みあうという浦賀水道を航行します。「海上交通安全法」学校で勉強した内容が操船しながらよみがえっている かな?

抜錨。錨を揚げて出航!

目指すは、浦賀水道。

外洋では自動操舵ですが、船が混みあう水域では手動操舵です。499トンの船を生徒が操縦しています。

操船はジャイロコンパスと前方視認の両方を! 前は大丈夫? 後ろから双眼鏡を覗いているのは本科の愛嬌。

大きな船の舵効きはハンドルを切ってから相当遅れます。ジャイロを見て、船首のふれ方を見て、思う進路を維持します。

さて、この標識(灯浮標)は何だっけ? と船内で言っているのかいないのか。

教科書では浦賀水道のエリアがきれいに線引きされていますが、実際の海ではもちろん線はありません。これは、浦賀水道中央1号灯浮標。浦賀水道1個目の中央目印です。船は右側通航なのでこの標識の右側を航行します。右端、左端もそれぞれの灯浮標が浮かんでいます。

印刷物の中にあった目印が、実際に海に浮かんでいます。海技士になるための必須の知識です。

頑張れ本科2年生、専攻科1年生は復習だ。

蔵書点検今日も頑張る

図書委員、前回に引き続き今日の放課後も蔵書点検。今日は3階図書室本館の蔵書です。

歴史が古い本校だから、昔からの本がたくさんあります。昭和10年とか30年とか・・・良くも悪くも整理は大変。流れ作業で頑張りました。

 

新しい本は購入時点でバーコードがついていますが、昔の本にはありません。そんな昔の本には貸出カードがついていて借りた人の名前がついています。「○○って人が借りたんだ」「昭和45年に高校生だから・・・・今は70歳だ」ってなことを考えていると作業は進みません。

油を売るのは私だけ、生徒たちはすぐに作業に集中しました。

 

補油

りあす丸、今日は補油と給水でした。

船舶への燃料補給(補油)は洋上でタンカーを横付けして行います。

今回は港内での作業ですが、漁場で連続操業するときは日本をはるか離れた洋上で接舷して補油を行います。

揺れる船同士をじわじわと近づけて係船ロープで安全につなぎとめるテクニックは船乗りの腕の見せ所です。

緑の船が燃油(A重油)を積んだタンカーです。

じわじわと近づけて

びったり接舷

燃油の量は状況によって50KLとか100KLとか。リットルにすると50000リットルとか100000リットルです。50リットルも入れれば満タンの私の車と比べてみてもすごい量ってことが分かります。

11年前の東日本大震災の時、宮古湾内のがれきをものともせずに当時の調査捕鯨母船の日新丸が東京から満タンの燃油を積んで支援に来てくれました。道路網が寸断されているなかで宮古港の多くの漁船が助けられました。

 

マグロの水揚げ

昨日の水揚げ風景が現地から送られてきました。全5.7トン焼津魚市場で入札され、業者に引き取られていきました。

昨日の入港風景、こちらは陸からの撮影です(昨日は船内からの撮影でした)。

マイナス55度のマグロはカチカチで石のような硬さです。

角を切られてこっちを向いているのはマカジキ?かな

船内の魚倉からクレーンで吊り出します。

うぉっー と生徒から声が出ているところ

ずんぐり姿のメバチマグロ、別名ダルマ  えらと内臓を取ってから凍らせています。

入札参加業者たちが厳しい目で見つめます。

100キロ超は今回獲れませんでしたが、こんなマグロたちが全部で5.7トン。生徒の実習としてはとても良かったと思います。

さあ、飲用水と燃料油を積み込んだらいよいよ宮古向け。待ってます。

 

富士山を見ながら

りあす丸は本日08:00に焼津港に着岸。錨泊地からの航行は富士山を見ながら。相当寒い中での水揚げ作業だったようで着岸後は、今日の晩ご飯の写真が送られてきました。(作業風景は??)

入港スタンバイ。着岸30分くらい前になると乗組員と係の生徒たちは船首、ブリッジ、船尾と係のポジションに移動して着岸作業の準備をします。

海から見た富士山。きれいですね。

目前の焼津港岸壁

そして今日の晩ご飯はマグロ丼!! マグロ(多分メバチマグロ)の赤身と漬けと・・・このたたきは何かなあ?

おいしそうです。 食物科の実習とは雰囲気の違う、船ならではのおいしい食事です。

個人的には、餌にも使うサンマのたたきが私は大好きです。

 

デビュー間近の1年生♡

食物科1年生、今日は集団給食の練習です。来年度2年生になったら定期的に作りますが、今日は初めての集団給食(体験)実習です。「限られた時間内に」「一定で高い品質の料理を」「大量に」作る練習です。

ありがたくいただくのは私たち職員。今日のメニューは 豚丼、わかめとキャベツとちくわのゴマ酢あえ、キノコと野菜のスープ です。

豚肉とタマネギを大きなフライパンで炒めている姿も真剣でした。

 これは生徒たちの検食用。いい感じですね。

「はい、火力を最大にして!」一気に煙と湯気?がもくもく、あせらず、焦げないように一生懸命。

 つけあわせパック詰め班。こっちは余裕 かな。

 先生たちはパック弁当で個食です。やはり、お膳とはイメージが変わりますね。(紅ショウガの位置だけじゃなく)

 でも味は、最高。○○さん、焦げてなかったよ。

 

今日のりあす丸

今日は日曜日ですが船内では午前中に大掃除。床や壁の汚れを洗剤ふきでピカピカに磨いています。

宮古を出港、陸地と離れて2か月間、ずう〜っと洋上生活でお世話になったりあす丸、専攻科2年生はまさにりあす丸とのお別れまじかです。

  PCR検査をして出港し、洋上の安全エリアからまた生活圏に戻ってきました。接岸したら、みんなマスク生活に戻ります。

 ちなみに、ベーリングやアラスカなどの北の海でも、赤道付近の南の海でも洋上では風邪をひいたりしません。ウィルスが流れてこないのですね。密集した人間生活は快適で便利だけれど様々注意も必要です。

焼津港外着

おかえりなさい。りあす丸いよいよ焼津に到着。みんな元気に帰ってきました。本日お昼過ぎに船長と乗船指導教官から「ただいま」の連絡が来ました。

 民間マグロ船との水揚げ順番があるので、今日明日は陸地を目前にしながら錨泊(岸壁につけずにアンカーを入れてお泊り)です。でも、沖とは違って揺れもほとんどないので今日はゆっくり眠れますね。一息入れてください。

焼津の街を目の前にして、錨を投入。アンカーチェーンの伸びる方向と角度を確認!

電子海図と目視で錨泊中も24時間体制で周囲の状況を常に注意します。

この球状の網カゴは形象物といって船舶が自船の状況を表すものです。国際ルールの海上衝突予防法で日中に掲げるように定められています(夜間は灯火)。黒球1つは「本船は錨泊中」を意味します。

ちなみに 黒球2つ連掲なら「運転不自由船(故障中)」3つ連掲なら「座礁中」  

海洋生産科の生徒たちにとって教科書で勉強してきたことを実際に体験(準備して、あげておろしてかたずけて・・・)し、ぐっと深く自然に理解していくのです。単なる暗記よりよっぽど楽しいですよね。

今日のりあす丸

今日のりあす丸  正午現在 30-43N 139-46E   針路321°、速力5.3 Kt    気温11.7度 水温18.7度

だいたい鹿児島と同じくらいの緯度まで戻ってきました。気温もすっかり冬の日本です。

焼津入港は2月21日(月)朝の予定。

 焼津に入ったら、マグロを水揚げし、燃料の重油と飲用水の補給です。

 昔は神戸港で積み込む水(六甲山の伏流水)が日本一おいしいといわれましたが、焼津の水は富士山の伏流水?どんな味かは帰ってきたら生徒に聞いてみましょう。

 重油は環境に配慮してA重油の中でも特に硫黄分の少ない1号 LSA重油(Low Sulfer A Fuel Oil )です。

 その分、値段も高いのですが世界の流れは「地球環境にやさしく」です。りあす丸も現在5.3ノットと経済運転中(単なる速力調整??)。

 大気中に硫黄起源の亜硫酸ガスを極力出さないためにこれからの船には「脱硫装置」も求められます。

「海の豊かさを守ろう」はSDGsでの合い言葉。スマートな船でスマートなセンスを持った船員によるスマートな漁業の時代です。

トンガ王国への支援

 1月18日のトンガ沖大規模噴火から1ヶ月が過ぎました。

 当初、被害状況さえ確認できなかった災害ですが、求められている支援物資が明確になり支援ルートも確立されてきたということで本校生徒会執行部が動きました。今日と明日で募金活動です。

 たくさんの生徒と先生たちが協力してくれました。

足下の雪かきは1海生の生徒や柔道部が協力!!

おはようございまーす 募金おねがいしまーす

男子生徒がチャリーン

女子生徒もチャリーン

職員室ではより積極的(強気に?)に募金を募ります

今日の締めは校長室 もちろん協力します 

明日の活動も含めて、集まった募金は日本ユニセフ協会に送金し、オーストラリア政府をとおしてトンガに届けるそうです。

募金活動をした執行部、積極的に雪かきに協力した男子生徒たち、寒い中、本当にご苦労様でした。

大津波を経験した私たちだからこそ、他国で被災している皆さんに恩返ししたいですね。

 

潮風図書館蔵書点検中

年度末を迎えて毎年恒例の「蔵書点検」が始まりました。各クラスの図書委員で協力して本校にあるすべての本の在庫確認をします。

バーコードをスキャナーでピッ、パソコン画面でパッと確認。昔に比べるとずいぶん楽になりましたが量が量だけに大変な作業です。登録されていない本があったり、あるはずの本がなかったり。しばらく、図書館は閉館です。

最初は先生が手順を説明

「あれ、この本どこから出したんだっけ?」は最初だけ、すぐに手慣れてチェック後は持ち出した場所にしっかり戻しました。

 バーコード読み取りも、パソコン画面での確認も、スイスイでした。やはり、パソコン世代ですね。

私だったら、アレ?・・・アッ・・・を連発しそう。

 蔵書確認をしたら、また楽しい本を増やしますからね。

今日のりあす丸

りあす丸はマグロ延縄操業を終えて、水揚地である静岡県焼津港に向かって航行中。

気温17.7度、水温20.1度 27-39N、142-36E  毎日27℃だった気温が、日に日に冬の日本らしくなってきました。

楽しみにしていた沖縄県那覇港はコロナ対策のため残念ながら寄港せず直接焼津に向けています。

水揚げ後は東京湾で航路航行学習をして、宮古に向かいます。宮古帰港は当初予定どおり2月28日(月)です。

速力10.7Kt   時速にすると約20Km(10.7×1.85)  フェリーやコンテナ船とくらべるとスピードはかないませんがゆっくり安全に航行中!

 

 

 

お弁当配達で~す

 正午を少し過ぎたあたり、調理室周辺はカレーの香りが漂っています。

 大きなケースを持って忙しそうにしていた生徒を引き留めて1枚。

 職員室の先生たちにお弁当を配達する途中でした。

 今日の食物科2年生の集団給食実習は「鶏の竜田揚げカレー風味」  

 いつものとおり、「限られた時間内に、同じ品質の料理を、大量に」調理師の卵である生徒たちには必須の実習。私たち教員にはとてもありがたい実習なのです。

 もちろん、ただ「ウマイウマイ」と食べるだけでなく、私たちは「検食の感想を伝える」のですよ。 ほんと。

 今日のお弁当唐揚げは、味はばっちし、カリカリ感が私には強かったかな・・・ 先生によっても感想は異なりますが、それは店のお客さんも同じですからね。  めざせ万人に愛される料理人。

 私たちのお弁当(コロナ対策で個食です)

 調理した生徒たちは、お膳で喫食します。

 

 

海の安全記念日

 日本全国の水産高校の実習船はほとんどが何十年も前からハワイ沖での遠洋航海実習を行っています。(気象・海況が穏やかでマグロがたくさん獲れる海域なのです)

 今から21年前、2001年の今日2月10日、信じられない事故が起こりました。ハワイ沖でのマグロ延縄実習を終えて楽しみにしていたホノルル入港を目前にして愛媛県の実習船「えひめ丸」が海中から突如急浮上してきたアメリカの原子力潜水艦と衝突して数分で沈没してしまったのです。

 日本中の水産高校ではこの日を「海の安全記念日」とし、お亡くなりになった生徒と指導教官のご冥福をお祈りしています。学校に残る生徒たちは、日本を遙か離れた洋上で実習を続ける自校の同級生たちに思いをはせて安全を願っています。

 

 沖で活躍する船乗りたちは、家族を思いながら常に勇敢に自然と対峙しています。

 人為ミスによるこのような事故が二度と起こらないように、世界に注意喚起するために、この活動を広く発信していきたいです。

 

 

食物科1年生も検定

 調理室に行ってみると、今日は1年生の実習中。なんとなく緊張感が漂っているなか、「今日は何を作っているの」と聞いてみたところ「実技検定なんです」の返事が。作っている料理(鶏の唐揚げ)より、検定で緊張な様です。

「リンゴの飾り切り」に真剣にとりくんでいました。

できあがりは2,3年生と変わらないのでは。

味噌汁はしっかりと煮干しだし。「何分くらいで煮干しは取り出すの?」と聞いてみたら

2人で顔を見合わせて「・・・・・10分くらい・・です」 ここらへんは1年生。初々しいです。

「付け合わせのレタスはね」先生の指導もこまめに入ります。

話しかけるのも気が引ける、緊張のリンゴ飾り切り。やっぱり初々しい。ウサギの耳も肉厚で。

こんな1年生たちも、2年後には立派な調理師に育ちます。がんばれ、未来の一流料理人。

 

 

本日のりあす丸

りあす丸11回目の実習報告が届きました。

 メバチ、キハダ、ビンチョウ、カジキいろいろ混ざって0.4トン。微妙ながら、今航海の最高記録です。

 なかなか大物が獲れていないようでトン数が伸びませんが、生徒にとっては扱いやすい入門サイズかも。

大物釣れろぉ~ と学校から応援しています。

「生徒皆元気」とのメッセージも入っていました。 報告には入っていませんが、きっとサメやアカマンボウその他の魚も獲れていて、大海原での見たこともない魚との遭遇を楽しんでいることでしょう。

気温26.6度  水温27.0度  天候 晴れ   南の海を元気に満喫しているようです。

りあす丸便りVol3

りあす丸は太平洋上で順調に実習中。

たよりVol3が届きました。

9回目漁獲報告 0.3トン ビンチョウマグロ中心ですがまずまず獲れています。前回「空振り」と責任を感じていた船長、漁獲が戻ってよかったですね。

17-48N,157-24E   気温26.8度 水温27.1度  天候:晴れ

たよりのとおり、生徒たちは楽しんでいる様子。引き続き、事故・怪我なく頑張るのだぞ。

(宮古水産高校HPだと、もう少しきれいな画像で”りあす丸便り”を見られます)